今回は「幻のパン屋さん」を訪れましょう。OVAL(オーバル)さんです。
ちまたではそう言われているようです。
でも、決して「幻」のままにしてはいけません! 必ず「現(うつつ)」にしなければなりません。断言します!
とにかくいつ開いているのか分かりません。それが「幻の」と言われている所以ですが、開いていれば行列必至!
それほど皆さんに愛されているパン屋さんなのです。
店主さんは「メゾン・カイザー」で研鑽を積まれたそうで、基本はハード系ですが、中はもっちりとした高級感を感じられるパンが並べられています。
と言っても、焼きあがった順番で並べていき、そして次々と売れていくので棚はご覧の通り。
伺った際には、お母さま?がとてもフレンドリーに会計をされ、店主さんはせわしく、そして寡黙な職人オーラをまとってパンを焼いておられました。
「お店の前の自転車のクランクはカンパニョロですね。しかもレコードじゃないですか」と言った時だけ、少し笑ってくださいました。
(ブレーキ本体はカンパニョロのポテンザ、フレームはアメリカのMAJOR製でした。店内にも自転車部品等のシールが貼られており、これだけでも弊メールマガジン「自転車で行けるパン屋さん通信」が訪れるべきお店ですね)
自転車にも妥協しない店主さんの気質は当然パンにも表れていると思います。
それぞれの生地・発酵・焼き方を相当緻密に変えておられるようです。
今回購入したパンたち
9シリアル
外はパリパリ、中モッチリ。食事パンに最適です。粒々のシリアル入りで栄養価も高いと思われます。
そして、翌日以降日が経ってもカチカチにならず、とても食べやすいです。
3ナッツ
マカダミア・くるみ・ピスタチオがたっぷりの贅沢パン。
生地は中がしっかりと思いきや、ナッツにぴったりの程よいさらさら感があります。
クランベリーとクリーム
クリームチーズの舌触りをベリーの香りが包んでいます。
コーヒーとホワイトチョコ
周りさっくり、中しっとりと言うよりもねっとり。コーヒーの香りとチョコの甘みが混在絶妙マッチ。ケーキのつもりで食べてもOK。 YC嬢は「これは美味しい!」と言っております。
カヌレも欲しかったんですが、ちょうど前のお客様で売り切れでした。
WK嬢をして「カヌレが最強に美味しい!フランスに売っているカヌレそのもの!」と言わしめるものだったのに残念!
そして
クロワッサン
見よ!この南洋の浜に打ち上げられし宝石巻き貝のごとき綾の縞を!
切ればその断層崖の完全なる褶曲地層はNHK・ブラタモリも大喜び!(エッ?!)
おそらく、豊かなバターの香りを含んだ細かな気泡をつぶすことなく限界ぎりぎりまで生地を薄く引き伸ばし、丁寧に丁寧に巻いてから焼き上げているのだと思います。
なんと言う手練れ!
そして、持った手にバターがこびりつくのになぜか口の中に運ぶとあっさりさっぱり!
エソワード・S・モース(考古学者。大森貝塚を発見した人)が、
日本の美を「あっさりとして魅力に富む芸術」と表現していますが、その言葉を当てはめるのはおおげさか・・・。
でも、前出の新進切り絵アーチストのWK嬢も「クロワッサンの層が芸術的」と述べておられます。
いずれにしても、このクロワッサンを見るだけで、店主さんのパンへの真剣な取り組みが分かろうかというものです。
ですから当然味は言わずもがなと言うより推して知るべしではなく、とにかく美味しいので実際に購入して色々食べてみてくださ~い。
最後に
日を改めてゲットしたカヌレ(わーい)、アップルパイ(なんと言う美しさ)、ソーセージ(このボリューム)。
O V A L
住 所:江東区清澄3-3-28
営業日時:営業されていれば9:00~なんですが、いつ開いているか分かりません。
土曜日の午前中は営業確率が高いです。
それでは失礼いたします。
「もっとお米を食べようね社」